アサフェティダ

 インド以外の国では、あまり知られていないスパイスである。ジャイアントフェンネルとも呼ばれる植物の根茎からとれる樹脂のような物質を乾かしたもので、ペルシャ語で樹脂を意味する「アザ」と、ラテン語で臭いという意味の「フェティダ」が合わさった名である。  南西アジア原産だが、ペルシャやアルメニアからローマ帝国へ運ばれ、シルフィウム、ラセール、ラセルピチウムなどと呼ばれ、茎や根から取った樹液が料理に使われていた。  アサフェティダは、当時から高価であった。美食家アピシウスは、1オンス(約28g)のアサフェティダの実を、20粒の松の実と一緒に瓶に入れ、料理の味付けの際に、このアサフェティダの匂いの移った松の実をいくつか割って使い、再び瓶に松の実を補充するといった方法を、彼の著書で提案している。



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